その生き方は壮絶に美しく



いつだったかは記憶していない。




ー 俺、何か悪い事したかな ー




そんな意味合いの言葉が頭の隅に残り続けている。

思いがけず良くない事が彼に返された時の発言だ。


ー 俺 ー

そう言ったので思わず本心が漏れ出たのだろうと

その時思った。






チームメイトやカメラマンさんなどから間断なく伝わってくるのは

裏表のない羽生さんの優しい性格とその聡明さ。



礼儀正しく真っ直ぐな生き方も、多くの人が熱を持って語る。


それはご両親や奈々美先生、シェイやブライアン

そういった方々の教えが融合したものかもしれない。


彼は正しく生きれば正しい答えが返ってくると信じ、進んできたのだろう。




どんなに大変な時でも、歯を食いしばり涙してでも正しい選択をすれば

人は最終的に心安らかなはずだ。

大抵の人間はブレブレで、バキバキに折れていくのだが。



しかし彼は心身に血を滲ませながら、遥かな高みへと辿り着いた。


その生き方は壮絶に美しく

私達を捉えて離さない。




そのように歪む事なく選択し遂行しても、暴力的に捻じ曲げられてしまうのは

人としての生き方を真っ向から否定されるようなものではないか。


何か悪い事でもしたのか、誰だって問いたくなるではないか。


人が進むべき理想の姿は、歴史や文化を超えて根差すところは同じだろう。

そこから羽生結弦という人が世界的に支持される理由の一つに辿り着く。




これまで感じてきた運営側に対する諸々の疑念は、ファンが爆発しないように緩急を付け

その時々をやり過ごせば何とかなると見くびられているように思えてならない。



そもそも何故ジャッジをずっとボランティアという形態にしているのかも不思議だ。


公表されている財務状況は相当に良好である筈なのに。


それにリアルタイムでジャッジするのが致し方なければ、後日速やかに

各選手の演技について溜飲の下がる詳細なレポートを公表すれば良いではないか。




「貪欲に努力していればなんか報われる瞬間が

いつか奇跡だったとしても来るんじゃないかなって思っていて

それを待ちながら苦しみもがき続けたいなって思ってます」


ー 正しく 正しく努力をして 正しくいろんな力を使って ー


そのようにして彼が" 背負い込もうと " している事とは何か。






祈る事しかできず、ただ落ち着かない気持ちでその時を待っている。

何を描いたら良いのかもわからないので

今まで描いてきたSEIMEIさん達に集まってもらった。


Balladeは何作か描いたもののあまりに上手くいかず

一期目衣装の2作以外は削除してしまったので...



パターン化しているかもしれないけれど、スタンプもアレンジして精一杯の気も込め

想いのものも潜ませた。






MOIのSEIMEIから弾ける魂を感じたのは

「自分になれたから」だったと知る。



そして、プログラムを変更するに至ったと。






放送時期をはじめとして様々な感想があった

" 独占告白!羽生とゆづる "



私も思うところは幾つかある。

その一つは感性の違いと言われたらそれきりだけれど

このポップな印象のタイトルからは、内容に対する心構えができなかった。



そして放送時間としては的確であったと思うが

報道姿勢に思慮と言葉に欠ける部分がある内容を

ファン以外が視聴する他番組でそのまま切り取るのはやめて欲しい。


それはフィギュア界の現状と彼の立ち位置を正しく伝える事にならないからで、

せっかく良い部分があってもマイナス部分で相殺されるとしたら

それは送り手受け手のどちらにも残念な事だと思う。