先々の姿
カメラマンの方を気遣ったとされるこのシーンでのスーツ姿は
これまでと趣を異にする。
数知れず目にしてきた中で、修造さんと共演したP&GのCMで着用したものは
あくまで主観だが、襟元や薄い生地が馴染まない感じがした。
しかし思い出せる限りではそれ以外に特筆すべき印象の違いはなく
いつもより少しだけ大人びた彼が、その時々の記憶に刻まれている。
それが今回はまるで違うのだ。
一般的にスーツ素材の固いラインは、様々な体形を好印象にまとめ上げると思う。
彼は多くが認めるプロポーションの持ち主であり、その恩恵に預かる必要もないが
このスーツはそれまでとシルエットが全く異なる。
なぜかしらスリムなラインではなく、マッチョ感があるような
とにかく全体に丸みを帯びているのだ。
もちろん鍛錬による筋肉の厚みは衣装や練習着で見て取れるけれど
何かそれとは違い、一般のビジネスマン的なイメージとでも言おうか。
もしくはかつて親しんでいたという野球の方向に進んでいたなら、と思わせるような。
初見から、どちらかというとこの仕立ては羽生さんに合う方ではないと感じていたが
どうしたものか心の端にその残像が在り続けるのだ。
そしてその思いがはっきりしないまま何故か私は描き始めた。
そんな日々の中で、写真誌の裏表紙を目にし はっとする。
先々にある姿をそこに見たような気がして
心の奥底で無意識にそう感じたのかもしれないと思ったのだ。
彼のスーツ姿はいずれまた描きたいと思っていたので
今回の背景もその時の為に作っておいた。
普段、編集を幾つも展開してしまう自分にとっては珍しく
それを用いた一択のみの編集で仕上げ
想い入れの強い画の一つとなった。
いつの日か既視感のあるシーンを目にした時
彼は後進の育成に日々奔走しているのだろうか。
想いは果てない。
数年前、勝利への願いを綴った七夕の短冊を
画の蔭に忍ばせた事がある。
今回はイベントパス上に想いを乗せた。
ー これからも何かしら潜ませようか ー
そんな事も考えながら打ったテキストは
この解像度では読み取れないが、
それでいいのだと思っている。
最後に前ブログについての追記を致します。
直後に訂正線を引いての訂正を試みましたが、よくわからない内容になり
勘違いの部分だけ除くと逆にまとまってしまったので、逡巡しながら再公開し
今に至ります。
自分以外にはどうでもいい事なら良いのですが
出来る限り真摯に進みたい思いがあり追記しました。
お読み下さり心より感謝致します。
ありがとうございました。
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