綯い交ぜな春

 


世界は

やりどころのない思いに 充ち満ちてしまった

 

 

 

 

 

 

ウクライナは勿論

諸問題が埋もれてしまっている他の国々も

どうにか解決へと進めるよう心から願い

 

COVID-19が蔓延し始めたあの時 書き留めた言葉を

思い返す

 

 

 

― 翻って私達は、この難局を乗り切れた時

非難する事で時間を無駄にせず

 

今後どのように世の中を進めたいのか

各々その為に知見を広げ 政に繋げていかなければ

次の災いには屈してしまうのかもしれない ―

 

 

 

 

だが 破綻を孕みつつある中で

ウイルス感染も未だ再燃を繰り返し


 

私達の本質と知恵が

様々に試されているかのようだ

 

 




 

 

 

 

半日ほど前に 置き去りにされるのではとの懸念もあった米宇宙飛行士が

ロシア船で無事宇宙から戻った事が伝えられた

 

 

 

こういったわかりやすい報道を踏まえれば

 

ロシア軍によるウクライナへの侵攻について 一部で 「戦争」 という言葉を用いるのは

根底にある米露対立に重点を置いた言葉選びにも思えるだろうが


「ウクライナ戦争」などと呼んでは

間違った状況を伝える事になる

 

 

戦争とは お互いバチバチの状態で始まる争い事で

一方的に攻撃された国名を繋げてタイトルに使うのはおかしい


 

 

 

 

あまりにも甚大な被害を受け続けている

ウクライナ側とすれば

 

 



 

グループの所属先について話していると

いきなり強く殴られ始めて

 

たまらず身を守ったら

喧嘩してると言う声が聞こえてきて

 

 

殴ってる人は喧嘩最強の道具も持ってるし

本当に何をしでかすかわからないから

 

あちこちに負った大怪我の痛みは何とか我慢して

ある程度言い分を飲むしかないんじゃないのという

遠くからのささやきも

 

殴られ続けてる 耳に届く

 

 

 

 

おまけに「こっち側にくれば」と誘っていた リーダー格の人は

事が起こった途端 まわりの皆を前に

 

「手助けはする」

「どのくらい助けるか 今はちょっと」

 

そんな意味合いの事を言って

いざとなればあてにならないんだなと 思い知らされた

 

 

 

 

 

自分の身を守る事が第一で

使われたらたまったもんじゃない道具を持ってるからという

本音も見えちゃってるし

 

それはわかるけど匂わせてた事と違うじゃん

とも思うけど

 

まわり中を巻き込んだ大きな3回目の争いになって

みんな死んじゃうかもしれない おおごとになるかもしれないし

 

  

 

なにはともあれ今は

助けてもらわなくちゃならない

 

 

 

 

 

リーダーの話に耳をそばだてていた人達も

 

「やっぱりね」って

より身構え始めるのが目の端に映ってて

 

そこらじゅうの空気が張り詰めてるけど

 

 

抵抗してたら

もっと強く あちこち殴られて

 

意識が遠くなりそうだ

 

 

 

 

そんな不条理な状況だというのに

 

  

  



  

言葉を基に話を続けさせてもらう


「ロシアが」とするのは仕方のない事だろうが 独裁的な長による惨劇に関し

その主語の一人とされるのは 自分が国民だったらたまらない

 

だが 多くの人々が政治に無関心な歴史を

そうならざるを得ない時期を経た後も尚 続けてきたと聞くし

 

独裁的なその人を

幾年にも渡り 権力の座に置き続けた責任を免れない

 

 

 

もっともその面では日本も似たようなもので

そうであるならもう無関心ではいられない筈なのだが

 

 

 

 

 

 

日テレでは ロシア語の発音である「キエフ」から

ウクライナの発音に準じて「キーウ」と呼ぶようになり

 

ジャーナリストの堀潤氏も個人的にそう呼んでいたが

 

“ヒゲの隊長”で知られる佐藤参議院議員も

政府答弁などを念頭に同様の事を提示していて

やっと本日 政府側がウクライナ読みに変更すると発表した


 

 

 

言葉については それどころじゃないとうるさがられもするし

ポリコレが行き過ぎているという意見も散見するけれど

 

 

世界がいろいろと混乱してるのって

いちいち細かいと言われるようなそんな事からも始まりがちだ

 

 

 

 

 

そして このタイミングで起きてしまったウィル・スミス氏の案件は

得た情報や育ってきた文化等によって

受け止め方が千差万別となっており

 

これを身近な人に当てはめたり

国際社会に置き換えれば

 

紛争が絶えないのも自然の理に思えて

救いを見出すのが難しくなる

 

 

この件に関しては各所に論点があるようで

私が語るべきではないけれど

 

初めに問題発言をしたクリス・ロック氏から

本来の被害者であるスミス氏の妻側への謝罪は伝わって来ないし

そこに言及しない社会も解せないという事だけは書き記したい

 

人権はSDGsでも課題とされているのに

経済的に大きく関わる地球温暖化しか追っていないような現状が

そこに垣間見えるのは 私だけではあるまい

 

 

 

 

 

 

ざわめきが聞こえていたハビの話も

侵攻後のプルシェンコ氏の諸々も

 

言語はわからず もちろん訳したニュアンスが本意に沿ったものかの判別も付かないし

本人のインスタであってもその背景を伺い知る事は出来ない

 

 

 

 

 

共通の文化に育ち 同じ言語を交わせたところで

それぞれに考えは違い

 

コミュニケーションツールは驚異的に増えたけれど

相互理解を深めるより

様々に分断を深める側面が幅を利かせていて

 

どうすればいいのか立ち竦むばかりだ

 

 

 

 

 

 

二国が対立する様相で始まった この軍事侵攻についても

 

先日国連で採択された ウクライナに向けての人道支援決議では

人権蹂躙されたヨーロッパに 根深い反感が残るアフリカ諸国が

G7から寝返るような動きを見せ

 

シンガポールを除いたASEAN各国は

ロシアに対し経済制裁をしておらず 

中国やインドの存在感は言わずもがなと


各国の入り組んだ相関関係が より鮮明となった分

早期に攻撃が止む事は 難しいんだろうと感じてしまった


 

  

  


 


 

 

何事に於いても経済が最重要視される世の中に

人の心は置き去りのままで良いのかと問えば お花畑と一笑される

 

 

 

だが小手先や立ち回りでは明るいその先に繋がらず 

妥協案は視野に入れても まずは道義に基付いた軸を置かなければ

いずれ立ち行かなくなるわけで

 

問題を根本的に解決しない限り  この世から離れ行く人達を止められない現状が

譲れない大切にすべき事を指し示している

 

 

 

 

 

 

原子力発電についても

現実論として再開に言及する人は多々いるが

総論賛成 各論反対では賛同できる訳もない

 

 

 

誰だって厳しい現実はわかっている

 

 

核に関わる妥協策を主張するなら

それ以外の代替策にもより力を入れ 並行して推進すべきだし

  

生じてしまう犠牲への申し訳なさと それに足り得る保障は

最低限必要だ

 

 

 

「そんなのんびりした事を」と言う人達は

今回真っ先に標的とされたチョルノービリのニュースに

一瞬でも息を飲む事はなかったのか

※発音について上述した事に基き

地名表記を”チェルノブイリ”から

訂正させて頂きました




見通しとしながら期待を主とした計画だけで進めてきた施策の

代償とリスクをどんどん積み重ねていけば

 

この先一体どうなると言うのか

 



ついでのように書いてしまうけれど  ロシア軍が同原発を占拠する際

放射性物質でひどく汚染された場所を通る 言わば「自殺行為」を行った


だがその中には ここでの事故について知らない若い兵士もいたという

 

 

  

 

 

独裁を揮う人のあれこれも

規模の違いは比べ物にならないにせよ

身近な誰かに重なって見える

 

 

基本 人は育てられたように育ち

年を重ねるほど偏屈さは強まるとも聞く

 

 

誰もが軋轢を生むような言動をしがちで

 

ゴネ勝ちな社会である場面も

多くの人が見聞きしてきた

 

 

 

 

被害を受けてしまった方々の苦しみや悲しさは心の奥底に重く響き

遠く離れた地にありながら涙する日々が続いている

 

 

 

 

この世では 誰であれ様々な出来事に翻弄されてしまうなら 

 

「被害に遭われた方々を最大限悼んだあとには せめてその死が無駄にならないよう

そして悲劇が繰り返されないための何かを考えて行かねばと思う」

 

これは昨年のビル火災の時に書き記した一文で

冒頭に再掲したCOVID-19のくだりと同様に想う事だ

 

 


  


 

 

 

 

ロシアの 主に高齢者は 旧メディアの情報だけを受け続けている為に

総合的な判断ができないと聞いているが

更に欧州のメディアからは “大多数のロシア国民が現政権を支持” との報道もあるそうだ

 

webが張り巡らされたこの時代にと一瞬思ったものの

国内にしても似たような状態にある

 

 

 

3Gからの移行でスマホを持つようになった高齢の方達は

開口一番に「難しい」と語り(操作が)「全然解らない」と話す

 

― 表示されている文章をよく読んで 理解できたらその通りに進みましょう ―

 

そう話しても 苦手意識が先に来て 話が頭に入らない様子が見て取れるし

話している途中でやみくもに進んでしまう人も多い

 

 

 

 

以前も綴ったように

日本政府は熱心に携帯料金を引き下げ 社会はそれを評価したようだが

フィルターバブルやエコチェンバーに取り込まれてしまう問題もあれば

 

塵積の電力量もバカにならないはずで

サイバー上の危険性から高齢者がwebに繋がる際の危惧も抱いていたが

 

一方にある繋がらない危険性というものを

今回の事で思い知らされている

 

 

そうであれば スマホに切り替える際

義務でなくても一定の講習機会を設ける必要があったんだろう

 

無料の講習会を開いているスマホショップもあるとはいえ

ごく最低限の事になるだろうし

「電話を使うだけだから」との意識だと シニア向けのパソコン教室などは眼中になく

通おうとしても そこそこの月謝はハードルになる

 

 

与党はデジタル化推進の一環として そういった施策もすべきと考えるけれど

いろんな事を知られては不都合ならそんな事はおくびにも出すはずはない

 

 

 

正しいと思う事はそれぞれ違うにしても

いま私が 高齢の方からスマホ操作に関して尋ねられた場合 話すのは

 

― 世界情勢は大変ですね

日本の若い人達には同じような目に合って欲しくないと思ったりもしますか…?

知らない事は危険でもあると感じたなら

少しずつ操作ができるように ちょっと頑張ってみましょうか ―

 

 

 

高齢者層への施策に偏っている政治は不公平と感じている若者達が

この問題の改善に向け 行動してくれたとしたら

もちろん根気や労力が要る難しい事ではあっても

 

方やできる事が増え

方や感謝され

 

生きて行く中で この上なく満たされる経験を

それぞれが得られると思う

 

 

 

 

 

「私達は例外的に平和な期間を享受できただけ」

そう語っていた人が住む中立国でも

NATOへの加盟支持が高まっているとの話が続いていた

 


ミャンマー・香港・アフガニスタンと次々に突然の紛争が起こり

現実味を帯びつつある台湾有事は 日本でも頻繁に論じられ


実際のところは不明なままでも 平和な時代の終焉を危惧したのであろう

「現実を見て 日本も核を持つべき」という震撼した声も聞こえる

  

  

  

一元的に考えればそういった論調になりがちだし

防衛力として少なからぬ人が 視野に入れているかもしれないけれど

  

デジタル制御された社会で逆手に取られれば 返す刀で斬られるように

自らに甚大な被害を及ぼしかねない

 

国内でも希薄になったという

投下された歴史に対する意識も危惧している

 

 



そうでなくても 武器ではない原発がそのように使われてしまう危険性を

今回誰もが目の当たりにし

 

ゼレンスキー大統領は日本の国会演説で

受けた攻撃によって この先どれほどの被害が続くのかわからないと訴えた

 

 



 

国際的な問題で私が初めて大きな衝撃を受けたのは

チョルノービリの原発事故だ

 

 

 

その後 9.11 等々あっても

衝撃は重く響き続け

 

東日本大震災以降は その奥に重なっている

 

 

 

 

想定外という言葉は個人が使える場面はあるだろう

 

 

しかし何かを管理する側が

それを用いたところで責任は回避できないし

 

 

デジタルに関してあまりにも脆弱なこの国の中枢に関与し

目先の営利目的で足止めさせている人々がいると聞くが

 

そうであるなら自らの安全も手放しているはずで

自分だけは幸運に守られるとでも思っているのか不思議でならない




核保有の話が進んだとして

その分野を徹底的に強化しなければ

危うさが増すばかりではないか

 

 

 


 

 

 

 

4CCでの羽生さんの演技を 良心的に再採点した

UAジャッジの方のアカウントと採点記録が消されたとの話があり

それ自体は今回の侵攻とは無関係のようであるものの

今はただ無事を祈るばかりだ

 

 

Worldではウクライナの選手が国名を記した練習着で臨み

その姿を私も目に焼き付けた

 



 

 

 

  

 

まいちゃんは大学を卒業し

さとこちゃんは現役を引退した

 

 

 

おめでとう と ありがとう 

 

 

 

それ以外の気持ちも

綯い交ぜになっているこの春を

 

 

忘れる事はないだろう